美味しいコーヒーを飲むには

ここでは、いわゆる「淹れ方」は、あえて説明しません。コーヒーを美味しく飲むためには、細かな技術よりも、もっと先に気を遣うべき大切なことがあります。「お湯を中心に注ぐか、円を描くか」といった、些細なことを気にするより先に、まず以下の基本を押さえましょう。


1.美味しいコーヒーを選ぶ

まず、コーヒー自体が美味しくなければ始まりません。

といっても、どれが美味しいのか、選ぶのはなかなか難しいと思います。
高品質コーヒーは現在、産地との直接取引が主流になってきています。国名だけではなく農園や農協名、特定地域の名前が書かれています。それらは、どれも個性的なコーヒーです。お気に入りを見つけましょう。飲んでみて美味しかったコーヒーの名前をメモしておくと良いでしょう。名前と一緒に味もメモしておくと「こんなのが飲みたい」という時に役立つと思います。

美味しいコーヒーを見極めるシンプルな方法は、美味しいコーヒーを売っているコーヒー屋さんを見つけることです。『素材を選ぶ』『焙煎する』がコーヒー屋さんの仕事。そのどちらも技術が要求されます。何度か試して満足できる味なら、そのお店を信頼して買うことで失敗は少なくなるはずです。

コーヒーチェリー



2.新鮮な豆を使う

焙煎後のコーヒーは、次第に風味が落ちていきます。美味しく飲めるのはおおむね焙煎後1カ月程度でしょう(劣化のスピードは豆の種類や保存方法などによります)。そのため、風味が良いうちに飲みきるようにしてください。まとめて買いではなく、こまめに新鮮な豆を買うほうがよいでしょう。当店は焙煎日をパッケージ表面に表記しておりますので、目安にしてください。

焙煎日の表記



3.淹れる前に挽く

コーヒーの風味は、挽いて粉にするとすぐに劣化します。まとめて挽いておくのではなく、入れる直前に挽きましょう。忙しい時に挽くのは手間ですが、これだけで劇的に美味しくなります。安価なミルで十分です。

素敵なモデルさんがミルで挽いているところ



4.量を計る

コーヒーは濃すぎると味がわかりにくくなり、薄すぎると物足りない味になります。適切な濃度になってはじめて「おいしい」と感じます。1人分淹れる場合、1グラム違うだけで濃度はかなり変わります。2グラム違うと「濃いなあ」「薄いなあ」となって、満足できません。たくさん飲む方でも、意外にこれに気づかない方がいらっしゃいます。昨日は美味しかったけど、今日はイマイチだな、と思う時、濃度が適切かを意識してみてください。

適切な濃さにするためには、はかりを使ってコーヒー豆とお湯の重量を計ります。決してそれはマニアのやり方ではなく、基本的な方法です。はかりがない、あるいは計るのが億劫という場合は、適切な濃度になった時のコーヒー豆のスプーンのかさをよく覚えておきます。

スケールで豆を計る



5.温度を気にする

何度で淹れるかによっても味わいは変わります。しかしここで言うのは「何度で飲むか」。温度によって風味の感じ方が変わります。熱々では風味が分かりにくいものです。徐々に冷めていくと、ピントが合うように風味の輪郭がはっきりしてきます。少し冷めた段階では香ばしさ、口当たりを楽しむことができ、更に冷めると酸が楽しめます。良いコーヒーは十分な甘さがあるため、冷めて酸が増していくにつれ、フルーティーな風味を感じ取れます。完全に冷め切るとフルーツジュースやチョコレートのような、温かい時とは別の魅力が見えてくるコーヒーもあります。
 こうした高品質コーヒーの温度による変化を楽しむために、熱々のまま飲み干すのではなく、少し時間をかけて楽しんでみてください。
再加熱は著しく風味を損ねますので避けましょう。



上記5つを行えば、ある程度満足できるコーヒーが楽しめると思います。更に美味しく飲みたい方は、挽き方を変えたり、湯の温度を変えたり、じっくり淹れてみたりさっと淹れてみたり…大いに楽しみましょう。器具によっても味は変わります。器具を変えることは、一つのコーヒーに色んな角度からライトを当てるようなものです。ペーパードリップ、金属ドリッパー、ネルドリップ、フレンチプレス、エアロプレス、水出し、サイフォン、エスプレッソ…それぞれに味の特徴があり、楽しさがあります。



 コーヒー屋パラディーゾでは、ご希望に応じて出張コーヒー教室、テースティング会などを行います(庄内地域に限ります)。『やってほしい!』という方は、メールにてお問い合わせ下さい。